スキャンした画像をトレースしてパスにしたいなどなど、いわゆるラスターデータを簡単にベクターデータに変換できたら良いな~というシーンが度々ありまして。Illustrator(当時バージョン10)のトレース機能は激しく使い勝手が悪い上にヘボイし…。

何か良いフリーソフトはないものかと探していたところ、無料で簡単でなかなかに高性能なツールがありましたのでご紹介します。

「Potrace」という、BMP(ビットマップ)ファイルを簡単に綺麗なEPSのベクターデータ(パス)に変換してくれる無料のオートトレースツールです。

入手&使用方法

  1. Potraceの公式サイトからソフトをダウンロードします

    Windowsの方は「Windows95/98/2000/NT」の「potrace-1.8.win32-i386.zip」あたりですね。任意の場所に解凍します。

  2. ベクターデータにしたい画像を用意します

    スキャン画像を使用する場合は解像度を大きめに設定した方が良いです(お好みですが300dpi~程度)。画像データを使用する場合はできるだけ大きいものを使用した方が良いです。色々試してお好みの解像度や大きさを見つけてください。

  3. 用意した画像をできるだけ黒・白の2色にします

    ベクターデータに変換した際、黒色部分がパスになりますので、白黒を出来るだけはっきりさせます。スキャンの際のゴミ削除、黒部分の塗りつぶし、レベル補正やトーンカーブで濃度を調整します。

  4. BMP(ビットマップ)形式で保存します

    BMP形式で保存し、解凍したPotraceのフォルダ内(potrace.exeと同じ場所)に置きます。

  5. 変換のためのバッチファイルを作ります

    テキストエディタで新規ファイルを作成します。一行目に「potrace.exe *.bmp」と書き(括弧は含みません)、拡張子を「.bat」にして保存します。(例:sample.bat)上のように書いたのならば、Potraceのフォルダ内に保存します。

    ※バッチファイルをPotraceのフォルダ以外に保存したい場合は、「potrace.exe」の部分をPotraceのフォルダへのパスを付け加えて書き、「c:\potrace\potrace.exe *.bmp」などにします。

  6. バッチファイルを実行して変換します

    手順5で作成したバッチファイルをダブルクリックすると変換が実行されます。Potraceのフォルダ内にEPSファイルが作成されます。EPSファイルはIllustratorなどのベクターデータを扱えるソフトで開いて使用できます。

変換したパスがいまひとつという場合

変換してみて、実際のものより何だか角が丸まったり、ゆがんだりしている場合は、スキャンの際の解像度が低かったり、用意した画像が小さいのが原因かもしれません。手順3の黒・白の2色にする作業が甘かった可能性もあります。グレーが混ざっている場合はレベル補正やトーンカーブなどでくっきりさせて出来るだけ完全に白黒にさせてください。

角が丸かったりするのも、私はゆるくて結構好きです。そういった方はわざと用意する画像を小さいものにしてみるのも良いかも。

変換の際のオプションも色々用意されているようです

バッチファイル実行の際のオプションとして色々用意されているようですが、今回説明したやり方だけでも私的には文句なしの高機能さ。気になる方はオプションも色々調べてみると面白いかもしれませんね。

鉛筆画も簡単にパスになっちゃいます

鉛筆で書いたイラストも簡単にベクターデータに変換できます。

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※ラインパスではなく、黒い部分は「塗り」パスになってしまいますのでご注意。

写真をちょっと工夫してベクターデータに

なかなか性能の良いオートトレースツールですので、写真をベクターデータにして少しリアルなイラストを作るなんて使い方も。

ひまわりの写真をPhotoshopのフィルタなどで加工して3パーツに分けたものをPotraceで変換して写真を少しだけイラストタッチに。

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このヒマワリはPhotoshopのフィルタ「カットアウト」を使用してイラスト風にした後3パーツに分けました。他にも工夫次第で色々な用途に使えそうですよね。